Let’s Note で WARP!のページ
パナソニックの Let’s Note (AL-N2T515J: MMX Pentium 150MHz) にOS/2 WARPをインストールする方法です.
- ここまで出来るようになります
- 私の行ったインストール方法
- インストールに必要なもの
- まずはインストール前に準備
- いよいよインストール, ただし基本部分だけ
- インストール第2段階
- ドライバのインストール
- WIN−OS/2の設定
このページの方法で, 次のことは出来るようになります... っていうか, 今の私の環境ですね.
- 解像度800×600で65536色表示, もちろん日本語表示可能
- 内蔵音源からWAV/MIDIデータを出力可能
- PCMCIAスロット使用可能
- APM (電源制御) も有効
- サスペンド/ハイバネーションも条件つきで可能
- WIN−OS/2でも800×600の解像度で表示可能
逆に, 私のところでできないこと, 試してないことは次の通りです.
- 1.2MフロッピィのI/O. 認識しない.
- SCSIカードを挿したままハイバネーションから復帰させるとトラップ.
- サスペンド/ハイバネーションからの復帰後にサウンドが使用不可. サウンドドライバがサスペンドに未対応のため.
- 赤外線通信. 試してない.
私がインストールしたときの方法しかお話できないので, インストール方法の概要を先にざっと書きます.
- インストールするパッケージはVoiceTypeつきの WARP V4.
(VoiceTypeなしのでも同じ方法でインストールできるとは思いますが)
- インストールは, PCMCIAのSCSIカード (IBM製) につないだCD−ROMドライブから,
内蔵HDD (Dドライブ, 拡張パーティション, HPFS, ブートマネージャ使用) へ
- VoiceTypeはインストールしない.
WARPのインストールに必要となるもの一式です.
- すでにOS/2が動いているマシン
- インストールディスケットを作成するのに必要となります.
もし無いときは, DOSマシン上でインストールディスケットを手作業で作成することになりますが,
ちょっと面倒です.
- ThinkPad380/380D/385Dのビデオサポートディスケット
- ThinkPadシステム用ドライバとして,
OS/2 Device Driver Pak Online /
日本語版
および OS/2 Magazine No.22 のCD−ROM
で手に入ります (WARP4に付属の Device Driver Pak CD-ROM には入ってません) .
ただ, ファイルサイズが4MB近くあるんで, FTPで入手しようという人は覚悟した方がいいです.
ちなみに, 日本語版OS/2上でも英語版ドライバで日本語表示可能ですが, 次のような欠点があるので,
素直に日本語版ドライバを使いましょう.
- コマンドプロンプトなど, VIOアプリのウィンドウ表示が遅い.
- WIN−OS/2のシームレス表示ができない... と思う (自信ナシ ^^;)
- OPL3SA用ドライバ
- Yamaha Systems Technologyの
ドライバのページからダウンロードします.
OS/2 Device Driver Pak Online
のものや OS/2 Magazine のCD−ROMに入ってるもの
(バージョン 3.02) は, バージョンが古いため使えません.
私がダウンロードしたものは バージョン 3.04 でした.
- 空きフロッピィ3枚
- インストールディスケットに2枚, ディスプレイドライバ用に1枚必要です.
すでにビデオサポートディスケットを用意してある場合は2枚でOKです.
インストールを始める前に, まずやって置くことをまとめます.
パーティションを切り直す
買ったばかりだとHDD全体が1つのパーティションになっているので,
インストール先とブートマネージャ用にパーティションを切り直します.
私は, ついでにハイバネーション用の領域もパーティションとして確保してしまいました.
この辺の作業は Partition Magic を使ったんで, HDD内容のリストアとかしなくて済んで
手早く済ませることが出来ました. やっぱり便利ですね.
マシン設定の変更
IBM製SCSIカードを使うとIRQが衝突するようなので, インストール時にはサウンドを使用不可にしておきます.
インストールディスケットの作成
すでにOS/2が動いているマシンで, PCMCIAを認識するインストールディスケットを作成します.
J_PocketのCD−ROMの中にThinkPad用インストールディスケットの作成プログラムがあるので,
それを使います.
なお, モデルの選択では, PCMCIAスロットが2つあるものを選択しておけばいいでしょう.
私はThinkPad560にしておきました.
ちなみに, モデル名がリスト表示されない場合には, 次のバッチファイルを先に実行してみてください.
/* LoadFuncs */
call RxFuncAdd 'SysLoadFuncs', 'RexxUtil', 'SysLoadFuncs'
call SysLoadFuncs
SysDropFuncs
を呼び出さないのがミソです.
手作業で作成する場合は, J_PocketのCD−ROMの \J_POCKET\DRIVERS\INSTDSK\TPINSTKT ディレクトリの
readme.doc ファイルを参考にしてください.
いよいよインストールですが, 1度にすべての機能をインストールしようとしない方がいいです.
まず第1段階として基本部分のみのインストールにとどめておきます. ここでの注意は以下の通りです.
- 可能なら, インストールするパーティションをフォーマットする
- ディスプレイはVGA (GRADDじゃない方) を選択する
- 'マルチメディア' にサウンドブラスターProとCS4231が自動認識されることがあるが, 'なし' の状態に戻しておく
- SCSIも 'なし' の状態に戻す
- PCMCIAは 'Intel PCIC' を選択する
- 拡張電源管理は 'サポートする' , 外部ディスケットドライブ/赤外線サポートは 'サポートしない' にする
- WIN−OS/2やマルチメディアサポート, ネットワーク関係は第2段階でインストールするようにする
基本部分のインストールが終わったら, 残りの機能をインストールします. でもその前に...
- まずSCSIカードで使用するIRQを変更しシャットダウン. 私はIRQ11にしてます.
変更自体は 'システム設定' → 'プラグ&プレイ for PCMCIA' → 'AUTOUTL2.EXE' で行います.
- マシン設定でサウンドを有効にする.
としておきます. そしてインストールの際は, ディスプレイはVGA,
'マルチメディア' も 'なし' のままにしておきます.
なお, WIN−OS/2やマルチメディアサポート, ネットワーク関係をインストールする場合は,
この時点でインストールしておきます. ディスプレイドライバより後にすると不安定になるようです.
いよいよ, このページの主眼と言える, 各ドライバのインストールです.
ディスプレイドライバのインストール
まずは目玉のディスプレイドライバのインストールですが,
OS/2 Device Driver Pak Online
/ 日本語版
からドライバをダウンロードした場合は, ビデオサポートディスケットを作る必要があります.
英語版の場合は,
- ダウンロードした自己解凍ファイル TP7_380.EXE を実行します.
- 解凍されたファイルのうち, NMG3.EXE (自己解凍ファイル) を実行します.
- 解凍されたファイルのうち, vft38os2.exe を実行すると, ビデオサポートディスケットの作成が始まります.
あらかじめフォーマット済みの空きフロッピィを用意してください.
日本語版の場合は,
- ダウンロードした自己解凍ファイル TPJ380D.EXE を実行します.
- 解凍されたファイルのうち, i1d615jp.dsk (ディスケットイメージファイル) をフロッピィに書き出します.
次のようにします.
loaddskf i1d615jp.dsk a:
なお, 上の方法はThinkPad380/D用日本語版の場合ですが, ThinkPad385D用の場合でも
最初に実行するファイルの名前が変わるだけで方法は同じです.
さらに, 英語版のドライバの場合は, 以下のファイルをバックアップしておきます.
- \os2\dll ディレクトリの dspres.dll
- \os2\mdos ディレクトリの vsvga.sys
ビデオサポートディスケットの用意が出来たら, カレントドライブをフロッピィに移動し,
setup d とします (dはOS/2をインストールしたドライブです) .
最初のダイアログでは '主ディスプレイ' を選択し,
次のウィンドウで 'NeoMagic--MAGICGRAPH128Z/ZV' を選択すればOKです.
英語版ドライバの場合は, ここでもう1度作業が必要です.
- バックアップしておいた dspres.dll , vsvga.sys をもとに戻します.
- config.sys の
SET VIO_SVGA=DEVICE(BVHVGA,BVHSVGA)
を
SET VIO_SVGA=DEVICE(BVHVGA,BVHSVGA,BVHVGA2)
に修正します.
サウンドドライバのインストール
サウンドドライバの方は,
OPL3SAx用ドライバのページ
からダウンロードしたファイルを作業用ディレクトリに解凍し, そのディレクトリから
minstall を実行すればOKです.
ここでリソースの選択ウィンドウが出ますが, 次のように設定すれば大丈夫でしょう.
- WSS Interrupt Level ... IRQ5
- WSS DMA Channel ... 0,1
- WSS Base I/O Port ... 530h
- FM Synthesizer Base I/O Port ... 388h
- MPU401 Base I/O Port ... Disable
- MPU401 Interrupt Level or Ymersion Mode ... Note2(SA3B)
- Control Register Base I/O Port ... 390h(SA2/3)
- SoundBlaster Register Base I/O Port ... Enable 220h
- GAME Port Supporting ... Enable 201h
- GAME Port Supporting(Joystick Driver) ... Enable 201h
ま, ほとんどデフォルト値なんですがね.
最後にWIN−OS/2の設定です. もちろんWIN−OS/2を使用しないなら不要です.
ディスプレイ設定
まずディスプレイドライバについてですが, 日本語版のビデオサポートディスケットを使った場合は自動的にインストールされるんで,
英語版を使った場合についてだけ書きます.
- ビデオサポートディスケット内の WINMAGIC.PAK , WINFONT.PAK を解凍します.
c:\unpack に解凍する場合は, 次のようにします.
unpack a:\winmagic.pak c:\unpack
unpack a:\winfont.pak c:\unpack
- 解凍されたファイルを, WIN−OS/2ディレクトリ下の system ディレクトリ (d:\os2\mdos\winjos2\system)
にコピーします.
- system.ini ファイルを更新します. [boot] セクションは
- 386grabber=nmx.3gr
- display.drv=nmx_f16.drv
- fdisplay.drv=nmx_f16.drv
- sdisplay.drv=nmx_s16.drv
次に [boot.description] セクション.
- display.drv=NeoMagic v4.11 800x600 64k (Sm font)
- fdisplay.drv=NeoMagic v4.11 800x600 64k (Sm font)
- sdisplay.drv=NeoMagic v4.11 800x600 64k (Sm font)
- aspect=96,100,100
続いて [386Enh] セクション.
- display=nmxvdd.386
- EGA80WOA.FON=EGA80WOA.FON
- EGA40WOA.FON=EGA40WOA.FON
- CGA80WOA.FON=CGA80WOA.FON
- CGA40WOA.FON=CGA40WOA.FON
さらに [drivers] セクション.
- VIDS.DRAW=UDH.DLL
- VIDC.CVID=ICCVID.DRV
- VIDC.YVU9=IYVU9.DLL
- VIDC.IV31=IR32.DLL
- VIDC.IV32=IR32.DLL
- DCI=DCINEO
- VPM=VPMNEO.DRV
最後に [NeoMagic] セクションを作って,
- Resolution=800x600
- dpi=96
- PackageVersion=4.11
- OffAddr=0xea600
- Offsize=0x40000
- VRefresh=60
- Displaymode=CRT
とします.
サウンド設定
次にサウンド関係ですが, OPL3−SAxのWIN−OS/2用ドライバがないようなので,
サウンドブラスターPro用のドライバで代用します.
- OS/2のCD−ROM (システムをインストールしたときのCD−ROM) の,
\os2image\disk_64\pack42 を解凍します. c:\unpack に解凍する場合は, 次のようにします.
unpack2 x:\os2image\disk_64\pack42 c:\unpack
- WIN−OS/2のコントロールパネルの 'ドライバ' を開き, ドライバをインストールします.
'追加' → '一覧にない, または更新されたドライバ' で '了解' とし,
解凍したディレクトリを指定すると, 3つの項目が現れるはずです.
この3つともインストールします. つまり, ドライバの登録を3回行うことになります.
- そのままだとMIDIが鳴らないようなので, MIDIマッパーを開き, 設定を変更します.
'SBP All FM' にするのが良いと思います.
- system.ini ファイルを更新します. [sndblst.drv] セクションにを追加します.
以上の方法で, 高解像度表示や内蔵サウンドの使用が出来るようになりました.
みなさんの参考になれば幸いです.
このページの作者は αρκ <ark@dan.wind.ne.jp> です