1060年8月1日

ケルファーレンでお世話になったファラウスさんが、困った事になってしまった。
愛する人(?)を取られるのは悔しいのかも知れないけど、本人の幸せを願い、祝福するのが本当の愛ではないでしょうか。日記に書いても彼には伝わらないのだけれど……。

でも、結婚騒動の真相は、違ったみたい。それは、ちょっと形容し難い真実だった。
私が考えたいのは、人の心を理解出来ない人間が人を創り出すという行為が、果たして正しいのか、という疑問。
例えクレアータであっても、想いというものは存在するということを、今更ながら私は知った。彼等もまた、人間と何も変わることなく愛すべき存在なのだという事を。
きっと、それに気が付かなかった事が、闇を生み出す結果になってしまったのだと思う。既に手遅れだったのだろうか。私に出来る事は、何も無かったんだろうか。
人間より純粋な彼等の存在、自分の心に命じておきたい。これ以上、同じ過ちを繰り返さない為にも。