1060年7月25日

私の尊敬する人間の一人である、司祭オルディガルドさんは、白鳥人に恋をしていた。
恋愛経験のない私に相談された時は、どうしようかと思ったけど、結局、私の素直な気持ちを伝える事にした。
しかし、彼はその白鳥人……フレイリーデさんを庇って、闇に堕ちた。旅を始めてから、もう二人目。人数の問題ではないけれど、彼等を救う事が出来るのなら使徒マーテルに命を捧げても構わないのに……私は何も出来なかった。人間の力なんて、こんなものなのだろうか。
でも、白鳥人全てが闇の使いという訳ではないという私の考えは、決して間違いではなかったのだと思う。
今は、フレイリーデさんの未来に祝福を……。