It's came from farland
〜水無月第三週〜
第二話:地球防衛軍(前編)
「ま、いいけどさ」
猛は手にしていた携帯食料を一気に食べると、立ち上がって背伸びをして空を見上げる。
(しかし、お嬢様が一人で出て来るなんて、一体、どんな風の吹き回しかね)
夜空には、無数の星が輝いていた。
次の日。
猛とかすみはKM−Tに乗って日本海のとある都市を目指していた。
日本海側は特にどこの企業も進出してない都市がいくつかある。
猛には、初めはかすみはただ単に逃げているだけかとも思ったが、どうやらある人物に会うのが目的らしい。そして、その人物はカナザワシティにいるらしい。
そのために、まずは日本海をめざし、そしてそこから日本海に沿って西へと向かえばカナザワシティにつくはずだという結論へと達した。
KM−Tのメインコクピットに猛が乗り、かすみはサブコクピットに座って、二人は北西へと進んでいた。
「ところで、この『KMーT』って、何の略なんだ? 見た所、あちこちが改造してあるIdatenだと思うんだが・・・」
移動を初めてから二日目。
ふと疑問に思った事を猛が口に出す。
「ん? あ、これ? 『Kasumi Mihara − special custum vol.1』って意味。こう見えても、ちょっとばかりメカいじりには自信があるんだよ」
「それで『KM−T』か。色々考えてるな、みんな」
やや納得。
どうりで軍用にしては武器が少ないわけだ。
そうしている間にもかすみは次々へとマシンの特徴や細かい部品の説明まで、どんどんと話していく。
「・・・で、このレーザーはなんなんだい?」
「・・・だから、この所に使ってある部品はね。従来の物じゃいまいち出力が足りないみたいだからね・・・って、何?」
「あ、いや。なんでもない」
「ならいいや。・・・あ、それはねこの部分を削るのがとっても大変だったんだからぁ。それにね、それにねぇ・・・」
(メカフェチ・・・)
永遠と続くかと思われるかすみの話を聞きながら、多少後悔しつつある猛であった。
「・・・ん?」
日本海が見えて、西へと進み始めた次の日。
日本海に面する一つの街を発見することができた。
多分、位置的にニイガタシティじゃないかと思われる。
「あれ・・・ニイガタシティだよね」
「多分な」
かすみの質問にも曖昧にしか答えられない。なんせ、追ってを避けるためにレーダー等は一つも使ってないのだ。当然、現在位置が正確にわかるわけもない。
「どうする?」
一応、行動の決定権はかすみにある。猛はどちらかというと、腕のたつ護衛といった感じであろうか。
「別に無理による必要は無いんじゃないかな。あ、でも、日用品はちょっと買い足したい物もあるなぁ。どしよっか」
「まかせる」
するとかすみはちょっと首をかしげて悩んだあと「じゃ、よろ」とだけ言ってきた。
「おい、あれ、何かに街が襲われてないか?」
初めに気が付いたのは猛だった。
街の郊外で二組のPWが戦闘を起こしているようだった。
見た感じは、片方はこの街の防衛隊みたいな感じで、もう片方は三原重工所属のPWだということ以外はわからなかった。数は防衛隊が5体に対して三原重工側が8体。
「みたいね」
「みたいねって・・・どうする? 助けるか?」
ふと言ってから思い立つ。
相手が三原重工だとした場合、かすみの居場所がばれてしまう。
見た感じ防衛隊との実力は五分五分といったところか。だけど、数の差でいけば、三原重工が押しているようにも見えた。
「猛としては、どう思う?」
「俺は・・・助けたいかな」
「あたしはもう少し様子を見てからの方がいいと思うけど・・・。ほら、まだ何もわからないし、無理にこっちの居場所をばらすことにならないで済むなら、それでいいんじゃないかなぁって」
かすみが後ろのサブコクピットからちょっと身を乗り出してモニタを見る。
「あれは・・・Takeruかな。それに対して防衛隊側はMSの機体を改造してあるのかな。ここからじゃよく見えないけど」
「さっすがメカフェチ」
茶化したように猛が言う。
「ほっといてよ、もぅ」
かすみはまたサブコクピットへと腰掛けると、周りのメーターを見て一応は戦闘の準備へと入ったようだ。
さてと・・・どうするか。
1.しばらく様子を見てから(有効投票 6票)
2.今すぐにニイガタシティを助ける(有効投票 4票)