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吉永コラム(第4回)


『総資本回転率』

 前回は総資本対営業利益率について述べました。総資本対営業利益率は、企業が総資本(総資産)を使って営業活動を行った結果、どの程度営業利益を上げたかを示す指標で、売上高を加味した式で表しますと、

総資本対営業利益率 営業利益 × 売上高 × 100
売上高 総資本

となりました。
売上高と利益の関係は以前に述べてあります。
 今日は、売上高と総資本が関係する総資本回転率を紹介いたします。上記の式の右辺の後半部分です。総資本回転率=売上高÷総資本(純資産)で表され、総資本が何倍の売上を獲得するのに貢献したか、つまり、総資本の利用効率を示したものです。この資本回転率が低い場合は、総資本の構成要素である流動資産、固定資産を見直す必要があります。
これまでと同じように、中小企業の財務指標を紹介します。

業  種 総資本回転率(回) 業  種 総資本回転率(回)
設備工事業 1.8 各種商品小売業 2.0
食料品製造業 1.3 織物衣服等小売業 1.3
家具装備品製造業 1.3 飲食料品小売業 2.5
出版印刷関連産業 1.2 家具什器等小売業 1.7
プラスチックス製品製造業 1.3 一般飲食店 1.7
金属製品製造業 1.2 旅館その他の宿泊所 0.5
一般機械器具製造業 1.1 自動車整備業 1.7
道路貨物運送業 1.6 広告業 2.2
織物・衣服等卸売業 1.5 情報サービス・調査業 1.9
飲食料品卸売業 2.5 廃棄物処理業 1.5
建築材料等卸売業 1.6 ※中小企業の財務指標(平成17年1月〜12月決算期)より作成

 総資本回転率は業種特性が大きく影響します。概略、製造業は1回転台、販売業は、ほぼ2回転台、旅館業は1回転以下、サービス業は1回転台の値を示しています。従って、自社の分析に当たっては同業他社との比較、自社の時系列変化を把握して下さい。経営効率化への取り組みである総資本回転率改善策としては、売掛金の回収強化、在庫の圧縮、固定資産の圧縮、遊休不動産の処分などが有効です。売上高の拡大は言うまでもありません。



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