前回は総資本対営業利益率について述べました。総資本対営業利益率は、企業が総資本(総資産)を使って営業活動を行った結果、どの程度営業利益を上げたかを示す指標で、売上高を加味した式で表しますと、
| 総資本対営業利益率 | = | 営業利益 | × | 売上高 | × | 100 |
| 売上高 | 総資本 |
となりました。
売上高と利益の関係は以前に述べてあります。
今日は、売上高と総資本が関係する総資本回転率を紹介いたします。上記の式の右辺の後半部分です。総資本回転率=売上高÷総資本(純資産)で表され、総資本が何倍の売上を獲得するのに貢献したか、つまり、総資本の利用効率を示したものです。この資本回転率が低い場合は、総資本の構成要素である流動資産、固定資産を見直す必要があります。
これまでと同じように、中小企業の財務指標を紹介します。
| 業 種 | 総資本回転率(回) | 業 種 | 総資本回転率(回) | ||||||
| 設備工事業 | 1.8 | 各種商品小売業 | 2.0 | ||||||
| 食料品製造業 | 1.3 | 織物衣服等小売業 | 1.3 | ||||||
| 家具装備品製造業 | 1.3 | 飲食料品小売業 | 2.5 | ||||||
| 出版印刷関連産業 | 1.2 | 家具什器等小売業 | 1.7 | ||||||
| プラスチックス製品製造業 | 1.3 | 一般飲食店 | 1.7 | ||||||
| 金属製品製造業 | 1.2 | 旅館その他の宿泊所 | 0.5 | ||||||
| 一般機械器具製造業 | 1.1 | 自動車整備業 | 1.7 | ||||||
| 道路貨物運送業 | 1.6 | 広告業 | 2.2 | ||||||
| 織物・衣服等卸売業 | 1.5 | 情報サービス・調査業 | 1.9 | ||||||
| 飲食料品卸売業 | 2.5 | 廃棄物処理業 | 1.5 | ||||||
| 建築材料等卸売業 | 1.6 | ※中小企業の財務指標(平成17年1月〜12月決算期)より作成 | |||||||
総資本回転率は業種特性が大きく影響します。概略、製造業は1回転台、販売業は、ほぼ2回転台、旅館業は1回転以下、サービス業は1回転台の値を示しています。従って、自社の分析に当たっては同業他社との比較、自社の時系列変化を把握して下さい。経営効率化への取り組みである総資本回転率改善策としては、売掛金の回収強化、在庫の圧縮、固定資産の圧縮、遊休不動産の処分などが有効です。売上高の拡大は言うまでもありません。
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