第3回目は「5S」についてです。「5S」ってご存知ですか?知っているよ、整理整頓のことだろう。忙しくてなかなか手が回らないよ。仕事が落着いたらやるよ。今はちょっと無理、あとでね。そんな声が聞こえてきそうですね。お気持ちよくわかります。ある意味、その通りです。なぜなら、安易な「5S」がやめたほうがいいです。知恵を出さないで、お金を使うことに走りがちです。棚がないから買おう、ファイルも買おう、いっそのこと広い倉庫に移ろう、など。コスト感覚の無い従業員に好きに言わせておくと、経費のかかることばかりになっていまい、何のためにやっているのか、わからなくなります。
ISO認証の目的は、儲かる仕組みを作ることであることはいつも言っていることです。ISOを取ると、書類や記録が増えて大変じゃないか、という心配は当然です。実際、無駄な書類や作業ができてしまってはそれこそ大変です。しかし、ISO認証のコンサルを通じて、社内の無駄に気づき、作業がシンプルになって効率が良くなった、と感謝されることも多いです。無駄な作業が増えるんじゃないか、と心配されるそのお気持ちで、現在やっている作業に無駄が潜んでいないか、検証していくのも決して「無駄」ではありません。
「5S」は無駄を発見するひとつの有効なツールです。単なる材料や道具の整理整頓だけではありません。「5S」のその奧深い真髄に少しでも近づければいいのですが・・・・。それでは「5S」を見ていきましょう。
「5S」の5つのSはおわかりになりますか。
5つの言葉をローマ字で表したときの頭文字が全部「S」なので、「5S」と言うわけです。ただし、いちばん下の「しつけ」をはずして「4S」ということもありますし、さらに「清潔」もはずして「3S」ということもあります。また、定義についても厳密な定義があるわけではありません。業種や部門によって、仕事の内容によって、あるいは、適用する場所によって、意味するところの具体的な内容は変わってくると思います。
最初は文字通り、誰でもわかる、身の回りの整理整頓から入るとしても、帳票や記録、手順書や規定類、業務の流れを見直していきたいです。つまり、単なる材料や道具の「5S」でなく、手順や段取りの「5S」へと展開していくわけです。事実、各個人、各部門では頑張っているのだが、仕事全体で見ると無駄になっていることも多いです。また、他部門の人が見ることによって、本人には気がつかないことを気づくこともあります。そうした作業や業務の無駄を気づくために、また、他部門の人に業務の流れをつかんでもらうことのために、とても有益なのが、業務フロー図の作成です。
自部門のみならず、他部門の人にも入ってもらい、仕事の流れをフロー図に表してみましょう。仕事の注文(依頼)があってから納品(実施)するまでの流れです。業務終了後のアフターサービスまで入れてもいいでしょう。納品までの過程にどんな仕事・業務があるか。どんな書類や記録があるかも書いていきます。このように「文書化」する作業を通じて気づくことが結構あります。また、あいまいだったことも露呈してきます。手紙を書きながら考えがまとまっていく、ということと同じです。仕事は毎日やっていることなのですが、いざ紙に書こうとするとなかなか出てこないものです。同じ仕事でも担当者によってやり方が違うこともよくあります。
実態に即した業務フロー図の作成は、業務を整理整頓、標準化する上でとても役に立ちます。また、新人研修、引継、手順書作成、監査など、あらゆる場面で効果を発揮します。
仕事の山に埋もれて困っていませんか?その場しのぎの対応では一向に仕事の山は減りません。苦情は元を正さないと減らないし、無駄なことはやめましょう。忙しいときこそ、仕事の山の整理整頓をお勧めします。決して無駄にはなりません。
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