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吉田コラム(第2回 目標管理)

 いろいろな事業所にお伺いすると、その組織の社訓や社是などから始まってさまざまな方針などの文言が目立つところに掲示されていて目にすることが多いです。創業者や経営者の人柄や信条が伺えて、初めての訪問などでは、その組織を知るひとつのいい資料になります。ただ、経営者がどの程度真剣にそれらを意識しているのか、あるいは従業員に徹底させているのか、というと組織によってまちまちです。もっとも単にこれはいい言葉だ、といって思いつきで貼ってある言葉もあったりします。ポスター感覚で経営方針が貼ってあったりもします。たとえば、「整理整頓」と玄関に大きく貼ってある、まさにその下の床でスリッパが散乱していて、誰も気づかないのか、気づいても何もしないのか、そうした状態に類することは良く見かけます。自分自身への反省も込めて言っています。

 経営方針や経営目標について説明するときに、その前に必ず確認することがあります。それは、全体会議や部門会議、朝礼でもいいのですが、目標について話題が出ているかどうかです。もっとも、前提として、目標が達成する価値のあるもの、必ず達成しなければならないものであることが必要です。適切な目標設定は設定した時にほぼ目標は達成された、といっても過言ではないと思います。あまりにも実現不可能な目標ではやる気は失せ、モラル低下を招きかねません。逆にすぐ手が届く目標では進歩がありません。努力すれば何とか達成できそうな目標というのは意外と難しいものです。

適切な目標を設定するために何が必要か。それが現状分析です。売上の現状はどうか?クレームの状況は?不良率は?社員の能力の現状は?設備は大丈夫か?いろいろな現状を踏まえたうえで、たとえば、今年度としては、これを取組もうということになり、組織全体の目標が出てきて、そしてその目標のために、部門、個人の目標が降りてくるという流れが大切で、そういうところから、個人の努力が組織全体の目標達成のために貢献していることがわかり、やる気も出てくると思います。

話を会議のことに戻しますが、ですから目標について話をしてください、と申しあげるわけです。そしてしっかり議事録に記録し、回覧してください、欠席者にも必ず伝えてください、と。逆に言うと、組織にとって重要であれば、忘れるわけはない、と。また、一旦決めた目標であっても、変更が必要ならどんどん変えてもらっていいと思います。目標を決めるということもひとつのいい訓練です。最初から上手く出来るわけありません。目標は達成するために努力する価値のあるものです。緊急度、優先度、有効性などを考慮し、まさに目標それ自身もPLAN→DO→CHECK→ACTIONのサイクルを回して、管理していくことが必要です。

経営方針は経営者の方に考えてもらうわけですが、その方向性を踏まえて目標は各部門でできるだけ全員の方にかかわってもらって決めるようにしています。私としては、目標の具体的内容よりは、そうした過程が重要であると考えます。上から押し付けられた目標でなく、自分たちで考えた目標づくりです。ひとつのものをみんなで作っていくのは基本的に楽しい作業です。活発な議論を通じて、社員間のコミュニケーションも図ることができ、こうした雰囲気づくりができたことで、私自身の目標が達成されたことになります。


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