アートが凝縮された街
パリに住む。どこかパリという響きは説得力がある。なぜか皆納得してくれる。そしてうらやましく思われたり、憧(あこが)られたりする。
私は今までいろいろな海外の街に住んできた。ドイツやアメリカが主だったが、今回は周りの様子がどうも違う。友達にパリに行くと言った瞬間には皆は目の輝きを変えていた。
形容詞をつけなくても説得力のある街はどんなにすてきなのかと、3度目のパリに今回は仕事で住むことになった。もちろん、観光としてくるのと住むことでは全く違う。観光ではパリの名所ばかり行き、美術館に顔を出し、星付きレストランで高級フランス料理を味わい、セーヌ川沿いのきれいな景色にうっとりすれば大満足である。名所はエッフェル塔、凱旋門、シャンゼリゼ通り、ルーブル美術館などつきることはない。有名なところを回るだけで1週間は過ぎてしまう。そして、それ以上長く住むと、もっと違ったパリの魅力が見えてくる。
さりげなく流行を取り入れた、ウィンドーデコレーションも見慣れる前に次のデザインになっていたり、時間をかえていろいろな企画や見本市があり、まず人を飽きさせない。そして、美術館の特別展では私達が教科書でみた絵や彫刻が、少し色を変えて(いや、こちらが本物なのだが)すぐ目の前で鑑賞できる。
世界の高度なパフォーマンスを見せてくれるスペース、インスタレーションや写真展を提供している所も数知れず…。パリはアートの凝縮された街である。芸術を愛する者にはやみつきになってしまう。そんなパリにいつの間にか私も夢中になってしまった。パリという響きに説得力があるのも、最近やっと理解してきた。
響きに説得力のある街はやはり素敵である。私の故郷「群馬」も個性が、文化が、歴史が、特産物が、結合し、それぞれが光輝いて「群馬?」どこか説得力のある響きだ…といわれるようになりたい。
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